私の職業は中学校教員です!!

みなさん、こんにちは!

 

今回は、「私の職業は」というネタで書きます。

 

私は現在、公立の中学校に勤めている教員です。社会科の教員で、社会科の楽しさや社会で自ら幸せをつかむ大切さを子どもたちに伝えたいという気持ちで社会科の教員になりました。あとは、社会科って、憲法とか戦争とか世界情勢とか扱えるので、大きな結論としては「平和に貢献できる教科」だと思いながら活動しています。

 

最近は、教育界をめぐっては、本当にいろんな言葉が言われます。例えば、「アクティブラーニング」「主体的・対話的で深い学び」「探究活動」「ICT機器の活用」「GW(グループワーク)推進」「学習活動と生徒指導の両輪体制」「社会に開かれた教育課程」「カリキュラム・マネジメント」「生徒Agency」「教員の働き方改革」「インクルーシブ教育推進」「人権教育の推進」「道徳教育の教科化」「言語活動の充実」などなど、あげればきりがありません。たしかに、どれも大事な気はするので、じっくり勉強したいんですが、なかなか多忙で難しいですね。

 

私、本を読んで勉強するのは夜中の時間です。仕事が終わって、家に帰ったら、次は「家事・育児」という2つめの仕事が待ってます。そして、子どもといっしょに9~10時の間に寝ます。すると大体、夜中の1時に目が覚めるんです。そこでむくっと起きて、リビングなどで本を読み始めます。1~2時間たったら再度寝て、朝5時ぐらいに起きていろいろ準備!という流れです。でも、いつも夜中に確実に本が読めるわけではありません。授業準備ができてないときはその準備をしたり、行事準備のやりきれていない部分をつめたり、校務分掌(学校運営のために必要な業務)関連の書類を作成したりすることも多いので、本を読める機会もあまり多くなかったりします。でも、絶対読む!という気持ちは持っています。

 

みなさん、おわかりいただけたでしょうか? どの業界も大変だと思いますが、学校業界も、なかなか大変なんです!

 

もちろん、この仕事、子どもたちとともに日々をすごせる楽しさや面白さは言うまでもありません。子どもたちへの感謝は日々持っているつもりです。やりがいは間違いなくある仕事です。ただ、そういう「前向き」な部分に隠れて、「しんどい」部分は山ほどあるんです。こういうことって、実は声をあげにくいんですよね。「子ども相手の仕事してる人がそんなこと言うなんて…」っと自粛してしまう真面目な教職員がほとんどですから。

 

ただし、そろそろ学校現場も限界が近づいています。おかしいことはおかしいと声をあげていかねばなりません!

 

おかしいこと・・・あげてみましょうか!

 

〇残業手当が出ない! ほとんどの教職員が残業だらけなのに。給特法という法律によって、教員は残業手当の申請ができません。教員は一般公務員よりも4%給与が上乗せされているから、それで我慢しなさい。残業手当なんて求めるな!という法律です!その「4%」っていう基準は、今から約50年前に計算された基準です…。

 

〇休憩をしっかりと取れない! 授業と授業の間の10分休憩は、次の授業の準備や、廊下や教室で生徒を見守るための時間です。昼休みは、給食指導、校内巡視、生徒指導があるため、教員は自分の給食を一瞬でかき込んでお腹におさめます。あの一瞬の早食いスピードは、団体戦の大会があれば、間違いなく教員チームが優勝できるスピードです。他の業種のみなさん、ビックリしないでね!笑  「いやいや、中学校の先生には”空きコマ”があるんじゃないですか」という疑問に答えましょう。あれは”空きコマ”ではなく、いろいろな業務をする時間です。そもそも、教員は当たり前に授業でプリントを配ったり、スライドをうつしたり、「こうしましょう!」などの指示を出したりしますが、いつ準備しているのですか? こういう時間を使わないとできませんよね。多くの人が、「教員専用の自動プリント勝手に印刷システムがあって、学校の先生はそれをただ配って生徒に知ってる知識をしゃべってる」と思われがちですが、全くそんなことはありません。先生方の一生懸命な教材研究の賜物で授業が成り立っているのです。それをするのが、”空きコマ”です。しかし、その”空きコマ”であっても、職員室で机にむかって作業できるのって案外多くないんです。「体調悪いです」と職員室に訴えてくる生徒が何人も来ます。保健室ですごすのか、別室ですごすのか、保護者に連絡するのか判断します。保護者に連絡しても、保護者も仕事中で電話に出てもらえず(当然ですよね!お互い忙しいわけですから)、出てもらえるまで何度も電話したり、電話の合間に何度もその子の様子を見に行ったり。あとは、中3の担当になったら、高校関係の先生が訪問してきて対応しなければならないこともしょっちゅうですし、中3の担当ならば、いろんな細かい書類を正確に処理しなければならないので(生徒の進路に関わるので)、神経つかいます。さらに、学校が少し厳しい状況にあるようなときには、職員室に「〇〇さんと〇〇さんがけんかしてます」「〇〇さんが授業にいません」などの連絡が入り、先生方みんなで探しにいったり、話を聞いたりすることがあります。思春期をむかえている子どもたちなので、急に涙を流しながら先生に相談に来る子もたくさんいます。だから、”空きコマ”は「空き」ではないんです。6限まで終われば、清掃活動、終わりのホームルームと続き、気づいたら午後4時。よしっ、やっと自分の作業時間と思ったら、「~先生、〇〇委員会始めますよ~」・・・・・会議ウザい(でも会議は会議でなければいろいろ勝手に決められても困るし)。会議が終わったら、勤務時間終了の午後5時になっていました。でも、まだ体育館やグランドではクラブ活動をしている。でも自分は家事・育児があるから帰る・・・。

 

→この項は休憩の話題で書いたつもりが、いろいろ飛び交ってしまいましたね。いや、それが現実なんです。現在の公立学校の教職員の働き方は、こんなカオス状態なんですよ。本当に。

 

 

ちょっと、これ以上書いたら止まらなくなっちゃうんで、一旦止めます。またどこかで書きます。

 

もちろん、子どもたちの成長と幸せを本当に願っています。教員にとっては、それが一番です。ただし、「だから教員はブラックな状態であっても我慢すべきでしょ!」というのは絶対におかしい!! その気持ちだけは、ここに確かに置いて、また今から仕事をしていこうと思います。

 

愚痴だけ言うのもよくないので、最後に、少し提言を。

中学校の現場を本当に変えるなら、具体的措置をとりましょう。

 

★授業時間をすべて、45分授業にする。

★年間授業時数1015時間の削減。900時間台にまでさげる。(=1日5時間授業の日をどんどん増やす)

★クラブ活動は「本当に心の底からやりたい先生だけ」がやってもよい制度にする。

 

まずはこの3つを実現して、確実に余裕のある時間をつくりだす。そうすれば、勤務時間内に、教員は確実に教材研究ができる。確実な教材研究がされているので、次の日の生徒への授業も充実し、生徒の学力向上にも好影響がでる。勤務時間終了後はすみやかに帰って、家事・育児・介護・自己研鑽に従事できる。

 

賛否両論あると思いますが、現時点で、私のような思いをもっている人がいる時点でもう「マイナス」状態だと思ってます。変えていきましょう。

 

本当に、本当に、読んでいただいて、ありがとうございました!!